なぜかというと、これを放置してしまうと、少しずつ群れが弱体化していくからです。
その構図を携帯電話を例にしてご説明しましょう。
スマートホンや携帯電話を、今やほとんどの人が持っています。
わたしは、今から20年前くらいに持ちはじめました。
今時は中学生か高校生くらいから持ちはじめるのでしょうか。
そこでです。 携帯電話やスマートホンを持つようになる前、よく使う電話番号を暗記していませんでしたか?
わたしの場合は、自宅、父の会社、塾、仲の良い友人の家、勤め先などの電話番号は暗記していました。
ランダムな数字を暗記するので、語呂合わせなどいろいろ工夫していました。
でも、携帯電話を持つようになってからは、新たに電話番号を暗記することはぱったりとなくなりました。
なぜなら、わたしの代わりに電話番号を覚えていてくれる存在が、常に近くにいるからです。
そこでです。 はじめて携帯電話を手にした日に、「今日からもう電話番号を暗記しなくてもいいんだ」のように、明確に意識したかというと、そんなことはありません。
言われてみれば、いつの間にか電話番号を暗記しなくなっていた。 そんな感じです。
この携帯電話をそのまま人に当てはめます。
自分の近くで、本来自分が考える工夫を代わりに考えている人がいて、その人はその考えたことを記憶していて、いつでもアドバイスできる状態にある。
なんとなく携帯電話のメモリー機能に似ていませんか?
そんな存在が近くにあると、「この人がいるから、自分担当の工夫は考えなくてもいいんだ」なんて明確に意識することなく、いつの間にか自分の責任の仕事の工夫をしなくなっているのです。
そして問題はここで止まりません。
Aさん担当の工夫をBさんが考えると、Bさんの責任で考えるはずの工夫が、担当者を失ってしまいます。
すると、担当者を失った工夫待ちのかたまりが、「担当者募集~! 担当者募集中~!」と、周りに呼びかけます。
これがまた結構な吸引力を持っているため、無防備に近づいたCさんが、引き寄せられるようにBさん担当の工夫を代わりに考えてしまいます。
このように、ひとりが相手担当の工夫を考えはじめると、それはどんどん連鎖する性質を持っているのです。
気がつけば、誰もが隣の人担当の工夫を考え、まるで円陣を組んでクリスマスプレゼントを交換するように、
自分の担当の工夫を誰も考えないという組織になっているのです。
人間は、群れをつくって生き延びる生き物です。
その強さは、それぞれがひとつづつ担当を持ち、それぞれが自分担当の工夫を全力で考えることで保たれます。
相手担当の工夫を考えることは、群れを弱くするコミュニケーションなので、体は群れが滅ぶことを心配して、警告のゆがみを発動するのです。
その第1段階が、片頭痛です。
そしてこの片頭痛が発生するタイミングが興味深い。
仲間のツッコミどころ満載の仕事ぶりを見る前に発生するのです。
なぜなら、考えてしまってからでは遅いので、その前に知らせてくれるのです。
コミュニケーションは基本すべてが不意打ちです。
頭では分かっていても、ツッコミどころ満載の仕事ぶりを目にした瞬間に、もっとこうすればいいのにと考えてしまう危険があるのです。
体は、自分のことをよく観察していて、今ツッコミどころ満載の仕事ぶりを目にしたら、相手担当の工夫を考えてしまうか、それとも考えないための防御策を準備しているかチェックしています。
そして相手担当の工夫を考えないための防御ができていないと判断すると、考えることができないように頭痛を発生させて、代わりに防御してくれるのです。
「これからツッコミどころ満載の仕事をする人を見るけど、もっとああすればいいのにのように、代わりに工夫を考えるなよ~」って感じに。
ちなみに、ツッコミどころ満載の仕事をする人が、女性の場合は、右片頭痛。 男性の場合は、左片頭痛。 複数の場合は、左片頭痛のお知らせが来ます。
よく仕事の要領が悪かったりケアレスミスが多い人のことを、「頭が痛い奴」といいますが、ほんとうにそういう人と関わっていると、頭痛が発生するのです。
とまあ理屈はこんな感じですが、実践はかなりの難易度です。
理屈が分かっているわたしでも、身内を目の前にすると、ついつい「もっとこうすればいいのに」と、考えそうになります。
お坊さんでさえ、たくさん修行をして、他の人担当のことに気を取られないように頑張って、一生かかってできるようになるかならないかぐらいの難易度です。
わたしは、これを完璧にできる人にまだ会ったことがありません。
コントロールはできる。 だけど、相当に難しい。 だから体は、二重三重の防御システムで援護してくれるのです。
もしかしたら自分の片頭痛も体からのメッセージかもと思われる方は、一度当院でお体の声を聞いてみてください。
■ 解読カイロプラクティックの解読施術は、骨のゆがみのパターンから、体のことばのジャンルを割り出し、一緒にその理由を推理し、ゆがみ解除に向かう対策を考えます。
※解読による症状の変化には個人差があります。
※解読カイロプラクティックは、病院の治療と並行して行っても大丈夫です。
また病院に通院中の方は、解読により痛みが消えても自己判断で通院はやめないでください。
こちらでは、整体師やカイロプラクターの方が実践で使える診断ポイントなど、かなーりマニアックな記事を書いていく予定です。 noteはこちら